上田一輝|Ikki Ueda

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海外移住を考えた際は、複数の軸で考えるべき

私は20代前半の時は英語学習に重点を置いた生活をしていました。具体的には、2015年半ばから1年間のシドニーへの語学留学、2017年初頭から3年間のジェイムズクック大学での海外大学生活となります。それから、新卒でシンガポールに約3年間働き、ベトナムハノイに移住してから1年ほどが経過しました。

もともと海外に興味を持ち始めたきっかけは、高校を卒業して半年後にフィリピンのセブ島留学に参加したことが関係しています。セブ島自体には大きな関心を持てなかったですが、初めての海外生活を経験して海外意識が高まりました。

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その半年後からオーストラリアに長期移住を検討してました。主な理由は長期的に海外に住みたい、英語習得をしたいことでした。短期的な海外移住、もしくは若いうちの海外移住ならそれでも問題ないかと思います。

実際に住んでないと分からないことが多いし、色々やりたいことを掲げても現地に適応できなかったら元も子もないですし。

自身も初めはかなりフワッとした動機のみで海外生活を始めましたが、結果的に8年間で3カ国に住めました。現地に移住してみることで、興味関心やりたいことが見えてくることも多々あります。

しかし、30代以降の移住や長期的な移住であると、その考えでは少しずつ支障がでてくるケースがあります。

まず前提として、海外に住むのには、就労ビザが必要です。一般的に労働ビザは、特定の雇用主に結びついています。その移住した国から転職を変えたい場合は、新しい雇用主から新規で就労ビザをサポートしてもらう必要があります。

もし転職時にビザが降りなかったら、その国から出国しないといけないため、意外と海外転職は大変なことが多いです。日本ので転職をする際には、このような手続きは不要なので、その点が大きな違いになります。

なので、ただ海外で働きたいというだけで移住をしてしまったら、転職を試みた際に思っているよりも大変なことがあります。なので、それらの背景を理解した上で、海外移住をするか検討することが大事です。

コロナウイルス後に就労ビザが厳しくなってきており、それも上記に関係しています。ここではシンガポール就労ビザを例に、見ていきます。

2023年9月1日よりシンガポール就労ビザでは、COMPASS(Complementarity Assessment Framework)が導入された。

・構成項目:C1:給与、C2:学歴と、企業属性となるC3:国籍多様性、C4:ローカル雇用の促進
シンガポール政府が定めている人材不足の職業リスト(Shortage Occupation List)であれば、ビザ取得をしやすい

 

Eligibility for Employment Pass|Ministry of Manpower

加えて、シンガポール就労ビザを取得するのには、応募者の年齢や学歴に応じて最低給与額が定められています。現在の最低給与額は、$5,000(55万円程)です。

私がシンガポールに移住をした2020年3月は$3600でしたが、それから複数回要件が引き上がり今の水準に至ります。つまり、ここ数年でビザ取得の難易度が一気に上がりました。

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ポイントとして、自身のしたいことやプランを深掘りしていかないと、現地に行っても行き詰まりやすくなってしまいます。シンガポールほどの高水準の国は少ないにしろ、他の国でも同じことが言えます。

長期的な海外移住をするにも、単に英語ができるだけでも、仕事が続かなかったら、その実現が難しくなります。逆に仕事が上手くいっていても、現地に適応できく生活に行き詰まったら、長期移住が困難になることがあります。実際に私の周りでもどちらかのケースに当てはまる人を見かけました。

海外移住をする際に必要な軸は人によって異なりますが、基本的に今後のプラン、(特に英語)現地語の取得などを考えることが重要です。このように海外移住を実現するために、自身にとって重要な軸を見つけることが重要です。

初めての海外へ渡航する場合は、何が重要なのか分かりにくいことはあります。ただ、早い段階からこのマインドセットを意識することで、その後問題が発生するリスクを下げられ、スムーズな移住につなげられます。