上田一輝|Ikki Ueda

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日本のマクロ経済の動向について考えてみたこと|人口動態と経済成長

私は2023年半ばからハノイに滞在していましたが、直近で本帰国をしました。その後、新潟と東京を含めて1ヶ月半ほど滞在した際に、日本のマクロ経済についての気づきがありました。

自身の海外移住は2015年上旬から始まり、年に数回日本へ帰国するライフスタイルを送っていました。初めはオーストラリアで4年間ほど大学に通い、その後はシンガポールに3年間とベトナムに1年間ほど就労をしました。

特に東南アジア市場について関心が強いため、知識や経験は持っているかと思います。ただし、日本市場については理解しているつもりですが、現地の感覚は少し抜けているところがあるかもしれません。

今回は東南アジアと比較して、日本の人口動態と経済成長について掘り下げていきます。個人的な感想よりも、できるだけ客観的に状況に焦点を当てて解説していきます。

①人口動態

以前から議論されているテーマとして、少子高齢化が挙がられます。私は29歳ですが、小さい頃から「日本の少子高齢化への改善策」といったニュースを耳にしていました。

しかしながら、statistaの「Japan: Median age of the population from 1950 to 2100*」によると、2000年には40.8歳であった日本の人口の中央値は、2020年には47.7歳まで上昇しました。特に地方でそれが顕著となっていっています。

個人的に当テーマに関心というか危機感を持ち始めたのは、最近のことです。正直なところ海外移住をする前は、他人事のように感じていたためです。

初めに移住したオーストラリアやシンガポールは、国自体はとても活気がありましたが、感覚的に国の人たちが若いとはそこまで感じませんでした。

しかし、ベトナム移住をして感じたことは、街の活気や勢いがあることに加えて、若い人たちが多いことです。ベトナムの平均人口は30代前半と若く、特にハノイホーチミンなどの都市部ではその傾向が強いです。

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ベトナムのように人口動態が日本と大きく異なる国に移住したことで、さまざまな気づきがありました。補足として、これはベトナムに限った話ではなく、東南アジアで見てもそのような傾向にあります。

2024年度から人口も1億人を突破しており、現在進行形で勢いがある国の一つです。最近のベトナムにおける出生率は低下しているものの、2022年時点で1.94人となります。マクロ経済の面で見ると、若者(労働人口)が多いことは、社会保険制度の財政基盤が安定しやすいなどの特徴があります。

②経済成長

シンガポールベトナムの銀行には、最大金利が5%以上であることを宣伝している看板を目にします。特にシンガポールの地銀(UOB Bank、OCBC Bank等)であると、最大金利が7%を超えています。

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ベトナムであると、一般的にベトナムドンを銀行に定期預金で預けることで金利が発生します。

一方でシンガポールの場合、そのパターンが複数あります。そのうちの一つが現地で給料が発生していることと一定の出費があることです。

下記の条件を満たした場合、預金の残高によって金利が変化する

条件1:毎月カードで$500以上の出費があること
条件2:GIRO経由で給料が発生していること
(会社から給料を振り込まれる)


S$75,000:3.00%
S$125,000:4.50%
S$150,000:6.00%

 

Building a Nation of Savers|UOB Singapore

現地に長期滞在していると当たり前になっていますが、日本の低金利と比べると経済動向が大きく異なることが分かります。では銀行にお金を預けるとしたら海外に預けるべきとなるかもしれないが、社会的背景を理解することも大事です。

日本の高度経済成長期の金利は5~6%ほどでありましたが、現在の日本銀行政策金利では0.25%程度まで下落しました。

この傾向は日本のメディアも頻繁に報じているため、危機感を抱いている人が多いと思います。マクロレベルで見ると、1990年代前半を境にGDPの成長率が低下しており(参照)、経済成長の伸び悩みが関係しています。

経済成長している国に住んだことがある人ならば、尚更この傾向を感じると思います。個人的に今回のテーマにおいても、海外移住をしたことで見えてきた側面がありました。

海外移住をすることを勧めているわけではないです。ただし、東南アジアなど経済成長している国と比べてみることで分かることが多いため、目を向けることも重要です。