上田一輝|Ikki Ueda

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海外移住でポイントとなる環境変化への順応について

海外移住をする前は、渡航先の文化や気候などのさまざまなマーケット情報をリサーチする必要があります。現地でのキャリア、気候、法律、現地人の人柄など、どんな人がどのような国に適しているかも、何の軸で見るかによって異なるでしょう。

おそらく年齢や経験値が上がってくるほど、慎重に事前情報をリサーチする傾向にあるかと思います。

私自身オーストラリア、シンガポールベトナムに移住をしてきたが、実際に行ってみて初めてわかることが多々ありました。ポイントとして、海外移住をするときは、予測できない問題がよく発生するので、それに順応していくことが重要となります。

まず上記3カ国の事前にわかる情報として、どの国も気候は似ていていずれも温度が高いです。また公用語では、オーストラリアとシンガポールが英語、ベトナムベトナム語となります。人種であると、オーストラリアは白人、シンガポールベトナムはアジア人。

ここまでは簡単にリサーチできる情報ですが、実際に住んでみて分かったことも自己体験談と共にも共有していきます。まず、(個人的に)アジア人の方が話しやすく、コミュニケーションが取りやすいことです。

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前提としてオーストラリアでは、シドニーにあるEF Sydneyでの1年間の語学留学、タウンズビルにあるジェイムズクック大学に3年間ほど在学をしました。

合計で4年間以上(2015年半ばから2019年末)オーストラリアに住んだこととなり、オーストラリア人の人柄、自然環境・気候などには、かなり満足しました。オーストラリアほどのびのびでき、生きやすい国は世界中を見ても少ないと感じるほどです。

一方で現地でのコミュニケーションの難しさは、絶えず感じていました。大学の入学試験では、IELTSという英語試験で6.0を取得し、大学でも英語力を伸ばせたため、英語力自体が大きな問題とは捉えていません。

どちらかというと、大学が位置するタウンズビルという街では、アジア人が少なく、白人文化が中心であったことが要因でした。周りの生徒や教授はかなりフレンドリーで話しやすかったのですが、どこか深い話が通じにくいことが多々ありました。

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大学卒業後には、シンガポールへ移住したのですが、その理由の一つとしてシンガポール人とコミュニケーションが取りやすいことでした。それはお互いがアジア人であることが大きく関係しており、長期的に見た時に生活自体がしやすいと考えました。

各個人によってどの国の文化が溶け込みやすいかは異なるため、西洋文化の方が適している日本人もいます。ただ、これは現地で感覚的に触れてみないとなかなか分かりにくい側面でしょう。正直なところ、私はオーストラリアへ渡航する前、白人文化に本気で適応できると自信あり気に意気込んでいましたが…

シンガポールベトナムでの移住経験をもとに、もう一つの事例を紹介します。東南アジアと聞くとどこも同じような文化や人々を想像されるかもしれませんが、実は各国によって異なる点も多々あります。

シンガポール人と関わってみると、論理的且つビジネスマインドで商売上手な人が多かったです。

歴史的にシンガポールは、中国系の先祖の影響を受けています。(特に福建省広東省)中国南部の出身者は、歴史的に商業活動に従事してきた人々が多いです。また、シンガポールは貿易港として発展を遂げた経歴があり、経済活動の中心として多くの商人やビジネスマンが集まってきました。この歴史的背景も含め、商売上手な国民性を育んできたと言われています。

一方でベトナムは、日本文化への関心が高いため、世界的に見ても親日家国の一つとなります。正確には、人々の性格は北部と南部で異なりますが、協力的で家族思いの人が多いことが特徴です。

国際交流基金の公開している「2021年度 海外日本語教育機関調査」によると、ベトナムにおける日本語を勉強している人は16万9582人

令和5年(2023年)末時点での在日外国人の総数

(1)中国 82万1,838人(前年末比:+6万0,275人)
(2)ベトナム 56万5,026人(+7万9,616人)
(3)韓国 41万156人(- 1,156人

 

令和5年末現在における在留外国人数について|出入国在留管理庁

日本語を勉強しているということは、日本に一定の関心があることの裏返しと言えます。賛否両論なテーマですが、多くのベトナム人技能実習生や留学生として日本を訪れており、日本とベトナム間の人的交流も盛んです。

加えて、現地の大学に通うベトナム人は日本企業へ就職することでよりお金を稼げるので、日本語を習得しようとする人もいます。日本でいうと英語を勉強して、外資系企業に働くイメージに近いです。

これらの情報は少しマニアックですが、その国のマーケットに関心があれば、わかる範囲の情報です。

しかし、いくら事前にマーケット情報を調べても、海外移住では日常的に問題が起こることがよくあります。

ベトナムハノイに移住する前は、上記のように日本への関心が高い国であり、成長している国を生で観たかったことが主な理由でした。実際に移住してみて感じた問題は、空気汚染でした。

前提として、日本は車社会なのに対して、ベトナムはバイク社会です。街中のバイクの交通量が多く、国内でも空気汚染が社会問題として取り上げられています。特に11月中ばくらいから2月後半にかけて、天気が良い日が少なく雲が濁っていることが多いです。

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時間が経つことに順応できるといえばそれまでですが、住んでみてどこか違うぞといったことはよくあります。特に初めて海外に住み始めた人にとって、問題が起こることは当たり前というマインドセットを持っておくことが重要でしょう。