上田一輝|Ikki Ueda

「東南アジア」「海外旅行」「マーケケティング」を中心に発信。ベトナム・ハノイのマーケター/留学・海外大学進学のコンサルティング/旅人

海外移住先を見つけるための旅行について

私はこれまで海外移住先を決める程で、東南アジアを中心に様々な国によく旅行へ行きました。その旅行をきっかけとして、シンガポールベトナムに移住した経緯があります。

旅行前は、実際に漠然とした情報しか把握していなくても、両国とも実際に行ってみて感触が良く、移住を決定しました。

前提として、どこの国に住めばいよかや自身に適した国を見つけることは難しいです。よりここを深掘りすると、その人の年齢、性別、(経済状況や仕事上の)立ち位置などの要素によっても、国選びの基準は異なります。

ちなみに、私が初めて海外経験は、2014年9月に渡航したフィリピンのセブ島の語学留学となります。当時通っていた北海道の大学の学生生協で、たまたまセブ島留学のPRを観て、渡航を決めた流れです。具体的にどこの国が良いかや海外生活のイメージもほぼない状態でした。

10代という若さもあり、そこまで考えすぎずとりあえず海外に行ってみようというノリでした。

しかし、(今は大分改善されているみたいだが)実際に行ってみると当時のセブ島は治安があまり良くなく、直感的に生活環境に馴染めそうにないと感じました。

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個人的にそれ自体は何の問題もなく、その後はより自身に適した国に行きたいなと漠然と思ってたからです。

その後は、オーストラリアのシドニーに1年の語学修学、タウンズビルで海外大学生活を3年間、新卒で3年間シンガポールに行き、現在ベトナムハノイで7ヶ月ほど仕事をしています。

つまり、初の海外渡航で感じた違和感を役立てて、それ以降の国選びは大きなミスマッチを減らすことができました。

補足として、セブ島自体は良いところで人気のあるスポットでありまして、否定的な意見はなく、あくまで移住先の選定例として紹介しております。

海外移住先を見つける程で旅行に行く際に観るべきポイント

今回は、海外移住先を見つける程で旅行に行く際に観るべきポイントを共有します。特にこれから海外移住を検討していて、国選びを考えられている方に役立つ内容となります。

① 生活者目線での視察

海外旅行といれば、様々な観光名所を巡るイメージがあるかと思います。ただ、そのノリで移住してしまうと、実際にそこに住んでみると何か違うなとなりがちになります。

当たり前の話ですが、渡航先の生活者に人気のあるスポットを観るのみならず、(特に日本食周り)地元のスーパーマケットなど生活感を確認することが重要です。例として、私が初めてシンガポールに行ったときは、多くの日本食が揃っているドン・キホーテを見て、生活環境は良さそうだなと感じました。

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また、その街の雰囲気、人々の気質も見ておくことも大切です。なかなか分かりにくい領域でもありますが、実際に行ってみることで感じ取れるものであります。

もし現地に知り合いがいる方は、その点も含めて検証してみると良いでしょう。私の場合は、大学で知り合ったシンガポール人に現地を案内してもらえ、同世代の人たちと(価値観が近くて)コミュニケーションは取りやすい印象でした。

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東南アジアであっても、各国によって人々の気質や生活のペース感もまちまちだからです。そのため、個人が居心地の良いところに移住するうえで、そのような感覚を頼りにすれば、移住後のミスマッチは減っていくでしょう。

② インフラや交通状況の問題

一般的にシンガポールやマレーシアのクアラルンプールなど大都市であるほどインフラは発展しています。そして、インフラが発展している場所ほど、国内の移動が容易であります。

ただし、すべての大都市の移動が上記に当てはまるとは限りません。例えば、クアラルンプール内であると、人気エリアであっても(電車)MRTが通っていない場合もあります。

そのようなエリアに長期的に住む場合は、車を持っておくことが重要となります。

また、交通状況の問題は、基本的に先進国よりもインドネシアベトナムなど発展途上国でありがちです。具体的にはいずれの国でもバイクの渋滞が日常化していることです。

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特にハノイであるとバイクの渋滞に加えて、現在はほとんどMRTが稼働していないです。現地の移動としては、個人でバイクの購入やGrabなどの配車アプリを利用するなどことが一般的となります。

③ 言語の壁の有無

長期的に海外生活をこなしていけるかを左右する大きな要因は、言語の壁となります。例えば、渡航予定の国は英語圏であるか、そうでなければどういった現地語があるかを確認します。

私がシンガポール移住を決めた1つの要因として、言語の壁がないことでした。それ以前にオーストラリア滞在を通して英語力はそれなりにあったため、現地に行ってもコミュニケーションの心配がないことが安心材料でした。

直近で移住したベトナムでは、初めからベトナム語を話すことはできませんでした。ただ、幸いにもベトナムにおける日本語学習者の多いことは訊いており、英語よりも日本語でコミュニケーションを取れるのではという仮説を立てていました。

ベトナムでの日本語学習者の総数は169,582人となっていて、世界でも6番目に多い人数となっている。

 

2021年度 海外日本語教育機関調査|国際交流基金

また、日本にいるベトナム人の多さからも新日国家であることが伺えて、人付き合いは何とかなるかと考えていました。

2022年末時点での在日外国人の総数
(1)中国 76万1563人(+4万4957人)
(2)ベトナム 48万9312人(+5万6378人)
(3)韓国 41万1312人(+1457人)

*カッコ内は対昨年の増減数

 

令和4年末現在における在留外国人数について|出入国在留管理庁

仮に現地に行っても現地人とコミュニケーションが全然取れなかったら、仕事やそれ以外の要素がいくら充実していても、長期滞在は難しくなることがあるでしょう。

今回は海外移住先を見つける程で旅行に行く際に観るべきポイントを紹介しましたが、個人によってその基準は変わっていきます。そのため、自身が重要となる軸をあらかじめ決めてから、現地を観てみることも重要です。