上田一輝|Ikki Ueda

「東南アジア」「海外旅行」「マーケケティング」を中心に発信。ベトナム・ハノイのマーケター/留学・海外大学進学のコンサルティング/旅人

ベトナムにおける海外意識の高まりと躍動感

最近ベトナムの20代のベトナム人の知人と話をしているうちに、海外への意識の高さを感じました。もともとベトナム人の日本語学習者が多いことや日本国内のベトナム人が増加していることは知っていました。

ベトナムでの日本語学習者の総数は169,582人となっていて、世界でも6番目に多い人数となっている。

2021年度 海外日本語教育機関調査|国際交流基金

2022年末時点での在日外国人の総数
(1)中国 76万1563人(+4万4957人)
(2)ベトナム 48万9312人(+5万6378人)
(3)韓国 41万1312人(+1457人)

*カッコ内は対昨年の増減数

令和4年末現在における在留外国人数について|出入国在留管理庁

日本語のみならず、高い英語力の取得に向けて勉強をしている人もいることが最近感じた発見です。

最近話をした20代前半のベトナム人は3人で、いずれもIELTS6.5以上を取得しており、なんと語学留学経験はなし。また、リーディングパートでは7.5以上取得した人もいました。

前提としてIELTS(International English Language Testing System)は、米国、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、および英国を含む英語圏の国々に留学、就労または移住を希望する人々の英語力を測定する英語試験を指します。

4つの英語スキル(ライティング、リーディング、リスニング、スピーキング)をはかるテストとなっており、技能ごとに1〜9でスコアが示される形となります。

以前、私はオーストラリア国内のジェイムズクック大学に通っており、そこでの入学試験では(ライティング、リーディング、リスニング、スピーキング)IELTS6.0が入学条件でした。結果的に達成はできたものの、1年の語学留学を通しても何とかスコアに達した形となっています。

そのため、このスコアを留学経験なしで取れることがどれほど凄いことかは分かります。もちろん、その知人たちがベトナム国内ではかなり高い英語力に位置するのは事実です。

もう一つの関連エピソードは、先日私がホーチミン市に旅行時に参加したツアーのことでした。そこには総勢12名ほどおり、その中には10歳の女の子と12歳の男の子が参加していました。

外国人である私にも積極的に色々話しかてくれました。自分が同じくらいの歳だった時に、外国人と話すことさえ緊張してできなかったです(笑)。

画像

実際に最近の都市部を中心とした子供たちは海外への意識が高まっているとも聞きました。

ベトナム全体から見るとこのような若年層は少ないけれど、「確かな勢いや急速な変化」を感じ取れます。

一応補足として、ベトナムではあまり英語が通じなく、特にローカルの市場やレストランに行くとほぼ英語で会話は厳しいのは現実です。

世界的な語学学校運営企業のEFエデュケーション・ファーストは、英語を母国語としない国・地域について2023年の「英語能力指数」を計測した。

1位オランダ、2位シンガポール、3位オーストリアの順であり、ベトナム57位、日本は87位に当たる。

世界最大の英語能力指数 ランキング|EF

以前私が移住したシンガポールでは、ほとんどの人たちが英語を流暢に話せます。この2位というの数字を見ても、個人的には当たり前に見えます。

ただ、日本とベトナムを比較してみると、これのみではベトナムの英語力が日本を上回るとは言い難いです。今はそこまで日本と差はなく、むしろ文法や語彙などの知識なら日本人の方がある気がします。

ただ個人的に日本とベトナムで大きく異なる点は、海外に対する意識と熱量の違いです。

先ほどの若いベトナム人たちの海外に対する意識が高いことがもっとも関心したことです。例えば、これから海外の大学院への進学、海外就職をしてお金を稼ぐなどです。海外で色々な経験をしたいという熱量を感じました。

画像

メディア記事などニュースなどでは見えてきにくい点でもある「海外意識の高さや熱量」。ここは体感的な部分なので統計上では表せないのも難点でしょう。  

ただ私も海外大学や海外就職を一通りしてきた身としては、センスよりも熱量が大事だと思います。もちろん、それ以上のレベルである海外起業やその国のトップ企業に行くのは別とします。

一般的な海外進学や海外就職であると、意識の高さや熱量があることが大きなアドバンテージだからです。