上田一輝|Ikki Ueda

「東南アジア」「海外旅行」「マーケケティング」を中心に発信。ベトナム・ハノイのマーケター/留学・海外大学進学のコンサルティング/旅人

「日本とベトナム間における現状の課題」を深掘りしてみた

日本とベトナム間で認識がされていない側面について

ベトナムから日本に行きたいもしくは関心が高い方が多いけれど、意外と日本から知られていないベトナムの側面について触れていきます。

私はこれまでベトナムには3回ほど渡航をしてみて現地の若い方と話していて感じたことは、日本に憧れを持って旅行先や移住先を日本として見ているベトナム人は多いことでした。

実際に渡航前に何度かベトナム人は日本に対しての関心が高い、ということは聞いたことがありました。

ただし、私もベトナムへの認知はあまりなくそれをリアリティを持って認識したのは、実際にベトナム渡航をして現地の友人やその周りの方と関わって見えてきました

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また、ベトナムからは日本社会の課題(長時間労働、残業文化、賃金推移の横ばい)も他のシンガポールなどの先進国と比べるとやや認識されていない印象を感じました。

上記のようにお互いの国の現状や課題が十分に一般層に認知させていない部分があります。その点をもっと深掘りすれば、より両国の問題解決がスムーズになりそうと考えたため、こちらをテーマとして選びました。

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1 ベトナムでの現状の課題と問題解決

前提として東南アジアでベトナムは、日本への関心が高い国の一つです。実際に現地に行っている際に、ベトナム人で日本語を話せる方に何名かお会いしました。まだ、私はベトナムには合計2週間ほどであるのに、意外と日本語を話せる方の比率が高いのではと感じた次第です。

そこでベトナムにおいてどのくらい日本語を勉強している人がいるのか」ということが気になり調べてみましたところ、世界的に見てもその総数は高かったです。

ベトナムでの日本語学習者の総数は169,582人となっていて、世界でも6番目に多い人数となっている。

2021年度 海外日本語教育機関調査|国際交流基金


少し話が飛んでしまうのですが、現在私はベトナム移住の検討も含めて地元の札幌でベトナム語を習っています。

そこでのベトナム人の教師はハノイ大学で日本語を専攻していて、日本語もペラペラでした。また、ベトナム国内の大学でも日本語は人気の外国語の一つでもあるようです。

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技能実習制度などを使わずに)前提として相応の実力、資金や人脈があるベトナム人であれば自身で日本に行ってやりたい仕事をしたり、日本語を勉強するといったことは可能でしょう。

しかし、まだまだベトナムから日本に旅行に行くことすら経済的に厳しいと感じている特に若い方は多いように見受けられます。

2022年第2四半期におけるベトナム全体での平均月収は660万ドン(約3万8,280円、1ドン=約0.0058円)

雇用はサービス業中心に微増、平均月収の増加続く|JETRO

 

仮に潜在能力があったとしても、経済的理由が要因で日本に渡航すらできない若年層が比較的多いことも事実です。

その点においてもっと問題解決のためのサービス作りにも目を向けていくことが重要と考えています。個人的にもそのようなサービス作りに意識を向けて形にしていきたいです。

例えば外国からこのようなベトナムの若者に向けて日本に渡航する教育プログラム(例:日本語に関心が高い若者を対象にする)などがあれば、ベトナムの若年層にも飛躍するチャンスが広がるように見えています。

また、ベトナムの若いベトナム人でも日本語や英語を学んでみたい人は多いけど、金銭的に厳しいという理由で機会が得られない人も一定数います。

そういった方に向けてより英語教育を低コストで受けられるようにできれば、英語力の向上によって英語圏で働くというように選択肢を広げられるでしょう。

そのために、一般層に対して問題への危機意識と外資の投資資本が集まりやすくできる環境整備も必須でしょう。

2 ベトナムの成長感と魅力

先ほどのベトナムの平均賃金から見るとまだまだ発展途上国と言えます。 
一部の方を除いて日本国内ではあまりタイムリーなベトナムの成長感を認識している人は少ない印象です。

まずマクロレベルで見てみるとベトナム若年層の割合の高さと年間平均GDP成長率で東南アジアでも抜き出ています。

ベトナム(2019年データ)における平均年齢(33.3歳)、中位数
年齢(31.8歳)、15~64歳の割合(68.0%)

*日本における平均年齢(47.4歳)、中位数年齢(48.2歳)、15~64歳の割合(59.5%)

-人口統計資料集(2021)-|国立社会保障

ベトナムにおける2022年の実質GDP成長率(推計値)を前年比8.02%
名目の GDP成長率 11.88%

*1997年以来となる8%超えで近年最も高い成長率

ベトナムの2022年のGDP成長率は8.02%|NewsーS

また、インフラにおいては現在もハノイにはMRTがありますが、今後数年かけてモノレール開発や地下鉄の開発も進めています。そのため、現在ベトナムの路上はモーターバイクで渋滞気味ですが、今後インフラが発展すれば渋滞の緩和にも繋がるでしょう。


もう少し身近な目線(ミクロレベル)で見てみると、(ベトナムの)ハノイにはすでに二件のイオンモールマックスバリュやその他日系スーパーがあります。

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↑ 現在もベトナムでの日本食のアクセスはそれなりに良くて、これからより便利になりそう


また、(個人的な感覚もあるのも考慮した前提ですが)私がこれまで行った都市の国の中でもかなりフレンドリーで向上心を持っている人が多そうに見えました。

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というのもハノイのある本屋に行ってみると多くの子供から主に若者がイスに座って本を読むといった勤勉意欲を感じました。

また、気さくに知らない人に話しかけて、(私がベトナム語を理解できていないので)多少話が通じなくても笑顔で接してくれる方が多かったです。

上記の年間平均GDP成長率から見ても今後のベトナムの成長感は感じられますが、このようにリアルに感じ取れたベトナムでの向上心もその数値の裏付けのように見受けられました。

また、ベトナムで働くという点においては、低賃金という風に思われがちでしょう。意外と日系企業外資系企業であれば、月収30万円ほどかそれ以上の仕事もあり、生活コストも日本の都市部より低いです。

そして給料を米ドルで受け取れるとこもあるため、為替上のリスクヘッジになる点も魅力と感じる方もいるでしょう。

また、ベトナムならではの魅力も多くありまして、こちらは自然や文化感を味わえるスポットが多いことでしょう。

例えばハノイ北部のSixDoong Cafe&Campingという場所では、自然豊かな野外のキャンピングエリアで泊まったりバーベキューができるところです。個人的にとても広大で伸び伸びできて風通しの良い環境でした。

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また、ベトナム文化の例においては、ハノイ市内から車で一時間以内ほどでアクセスできてるバッチャン村です。

ここは15世紀ほどから陶器造りで盛んになってきて、陶器のセレクトショップや陶器の博物館もありました。
*陶器作り体験も可能

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このようにベトナムでは伝統文化も体験できるスポットが数多くある点がベトナムの一つの魅力でしょう。

まとめ

今回は意外と日本から知られていないベトナムの側面というテーマで深掘りしました。注意点として、日本からベトナムにもっと人が流入すべきということではないです。それよりもお互いの国のより現状が認知されれば、お互いの国同士の課題解決においてシナジー効果も望める点です。

まだまだ私もベトナムのマーケットや文化についての理解は浅いですが、ベトナム自体の将来性には面白みを感じています。なので、今後も色々な側面でベトナムのマーケットのリサーチをしていきます。